新課程1期生入試における変更点 2025年度は、新課程での指導が始まってから初めての大学入試を迎えます。それに伴い、大学入学共通テストでは、いくつかの大きな変更があるため、学校指導でも対応が必要となります。この記事では、2025年度大学入学共通テストを中心に、新課程1期生の入試科目について特に注目しておきたい変更点をご紹介します。
※本内容は、2023年11月時点の情報です。最新の情報は各大学のHP等でご確認ください。
新課程1期生入試の変更点①国公立大の入試科目への影響
新課程対応となる2025年度入試から、大学入学共通テストの教科・科目の再編など、大掛かりな変更があることが公表されています。変更があった教科・科目についてどのような対策が必要となるのか、大学入学共通テストと個別試験それぞれの対応をまとめました。
新課程1期生入試の変更点②大学入学共通テスト「国語」大問数と配点、試験時間の変更
「近代以降の文章」の大問数が2から3に増え、全体も5大問に増えます。その影響から、「古典」の配点が100点から90点に減少し、試験時間は現行の80分から10分延長となります。また『2025年度大学入学共通テスト 試作問題「国語」の概要』を見ると『第3問での出題を想定した「近代以降の文章(実用的な文章)」の出題』、『文章・図表・グラフが複数提示され、それぞれを解釈する力や関連付けて考察する力が要求された』、『生徒が作成した「レポート」の内容・構成を精査する力が求められる出題』といった特徴が見られました。
新課程1期生入試の変更点③大学入学共通テスト「地歴公民」必履修科目3科目の組み合わせが新設
地歴公民は6科目から最大2科目の選択となります。注目は、科目の組み合わせに新しく必履修科目3科目の「地理総合/歴史総合/公共」が設定されたこと。また、出題の特徴としては、「地理総合/歴史総合/公共」とその他の科目で一部共通の大問が出題されており、探究活動や授業を意識した出題が多く見られました。
「地理総合/歴史総合/公共」は選択の可否に要注意
新しく設置される「地理総合/歴史総合/公共」は、大学や学部、募集単位によって選択の可否がわかれます。第1志望校だけでなく、併願校についても募集条件を確認し、どの組み合わせで出願するのかを十分に検討することが大切です。
新課程1期生入試の変更点④大学入学共通テスト「情報Ⅰ」新たな入試科目として設置
出題範囲は、共通必履修科目の「情報Ⅰ」。なお、「情報Ⅰ」と「旧情報(仮)」(既卒生向け)に共通問題が設定されることが公表されています。国立大の一般選抜では95.5%の募集単位が、公立大の一般選抜では43.2%の募集単位が「情報」を必須で課す予定です。※2023年11月上旬時点
「情報Ⅰ」の配点比率は大学によって大きく異なる
該当情報公表が確認された1,837募集単位(大学・学部・学科・日程・方式)のうち17.3%が、「情報Ⅰ」の配点比率を11%以上に設定していることが確認されています。配点比率は大学によって大きく異なるため、今後も併願校まで視野に入れた配点情報の把握が必要です。※2023年11月上旬時点
(参考)先生アンケート:「情報Ⅰ」における課題と大学入学共通テストに向けた対応について
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2024.02.13