2024年度入試は旧課程による最後の入試だったため、これまでの教育課程の変わり目ではよくみられた安全志向が高まる可能性がありました。ただ、模試動向の段階からそういった傾向は見られず、最終的な入試結果でも強気の志望を貫く受験生が多かったようです。国公立大では難関国立10大の志願者数が対前年指数101、ブロック大が99、その他の国公立大が99となり、難関国立10大では志願者数が前年を上回りました。私立大では全体の志願者数が対前年指数97とやや減少しているのに対し、早慶上理の志願者数が対前年指数101、MARCHが101、関関同立が103と難関私立大では志願者数が減少しませんでした。国公立大、私立大いずれにおいても、受験生は強気の志望を貫いていたと言えるでしょう。
※対前年指数は、前年の人数を100とした際の今年の人数を表す
2024年度入試結果トピックス ベネッセの入試結果調査をもとに、2024年度入試結果のポイントを3点ご紹介します。
新課程を控えた安全志向はみられなかった
系統人気には新型コロナウイルス5類移行の影響がみられた
2020年度入試以降、新型コロナウイルス感染症拡大が系統人気に影響を与えていましたが、5類に移行したことでその影響が弱まるような変化がみられました。海外渡航の制限などにより大幅に志願者数が減少していた語学系統や国際関係学系統では、国公立大で志願者数の回復し、コロナ禍で注目が集まっていた薬学系統では国公立大、私立大ともに人気の落ち着きがみられます。また、国公立大、私立大ともに、模試動向から継続して文系と理系で明確な人気の偏りはみられなくなっています。
学校推薦型・総合型選抜では募集人員が拡大する中で志願者数が減少
2024年度入試では国公立大、私立大ともに学校推薦型・総合型選抜の募集人員が拡大する中で志願者数が減少しました。国公立大においては志願者数とともに合格者数も減少しており、国公立大では募集人員を満たしていない学校推薦型・総合型選抜の募集単位も多いことも踏まえると、枠は拡大しているものの志願者数は増加しておらず、以前として少数精鋭の入試が展開されている様子がうかがえます。私立大においては志願者数が減少する一方で合格者数は増加しており、私立大全体では学校推薦型・総合型選抜の実質倍率が低下したともいえます。
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2024.07.08